この国ヤバイぞ! デジタル・デトックスのすすめ

「博報堂DYグループ・スマートデバイス・ビジネスセンター」の「全国スマートフォンユーザー1000人定期調査」(2014年2月)ではスマホの保有者は前回(2013年11月)より2.9ポイントアップの58.1%に増加し、 特に10代・20代では8割を超えたといいます。

このなかでスマホの使用時間が一番長い層は女子高校生ですが、なんと1日平均7時間(情報セキュリティー会社デジタルアーツ調べ、2015年6月9日)。この前まで6時間といわれていましたから、あっという間に1時間伸びたことになっています。これでは勉強する暇がありません。

昨年の全国学力テストの結果と、ケータイ・スマホの利用時間の関係が話題になっています。正答率と使用時間の相関関係を示すグラフが↓です。「小中学校ともに、すべてのテストで、利用時間が短い子どもほど正答率が高くなっています。中学校の数学Bの場合、利用時間が30分より少ない生徒と4時間以上使っている生徒では、正答率に18.6ポイントの差が付いています」(サイト「NHK解説委員室」、グラフも。基礎的な知識をみる「A問題」と知識を活用する力をみる「B問題」とにわけて出題)

この結果に驚愕した学校が対策に乗り出しているそうです。県をあげて、あるいは生徒会が呼びかけて「夜9時以降はスマホは使わないことにしよう」「夜はリビングに置いて充電しよう」などのルールを決めたり、それを紙に書いて張り出したり。でもなかなか守れないのが常で、親子ゲンカが絶えなかったり……。

親子といえば、電車のなかでよく、小さな子どもをベビーカーに乗せて、自分はスマホをいじっている若いお母さんを目にします。若いママ友の間で、SNSによる人間関係にがんじがらめになっている悩みが多いことも報じられています。これでは子どもにスマホにはまるなというのは無理。これからの時代の子育ては難しくなりそうです。
電車のなかでも本や新聞を読む人の姿が激減し、8割以上の人はスマホをいじっているように見えます。商売柄、「本が売れなくなるのは当然だな」と嘆きますが、もっと怖いことにこの国はなるかも。
たまにはスマホを手から離して、本を読むとか、新聞を読むとか、映画を見るとか、散歩をするとか、友だちとおしゃべりするとか、「デジタル・デトックス(解毒)」をしてみませんか。きっと違う風景が見えてくるはず。

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